2017.03.31

感動は力

手負いの稀勢の里の逆転優勝は、相撲ファンのみならず、多くの人の感動を呼びました。勝ち負けも大事ですが、それだけではない、日本の歴史の中に様々な形であらわれている武士道というものを、想起せずにはいられませんでした。
横綱としての最初の場所で、後々のことを合理的に考えれば休場するのが当然であり最善と多くの人が考えていました。ところがその選択肢は無く、14日目は完敗、そして千秋楽の奇跡が起きます。
ようやく横綱となった最初の場所で相撲人生が終わることになろうが、稀勢の里は今ここ、この場所で「一所」懸命を貫きました。大怪我を負って相撲がとれなくなったら、などという「理性」を超越したところにこそ、感動や感激はあることをあらためて教えてくれた春場所でした。スポーツではない相撲を見ることが出来ました。
「大は小をもって、小は大をもって」という言葉がありますが、稀勢の里もこの大事に大決心をして出場したのではなく、むしろあたりまえに土俵に上がり、あたりまえに勝ちにこだわった結果なのでしょう。そこに「見えない力」がはたらいた。人は損得勘定も相俟って、大きなことを小さな気持ちでやるということはなかなか出来ません。
さわらびをはじめたきっかけとなった14年前の感動を思い出していました。世阿弥の言う「初心」を忘るべからずです。
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Posted at 22:11 | 日記 |
2017.01.25

万感

一年で最も寒い時期に、梅の花というのはほころぶのですね。
梅園で知られている日本三大名園、偕楽園のある茨城県では、元旦に鹿島アントラーズの天皇杯優勝あり、そして今日、日本人横綱としては19年ぶりとなる稀勢の里の横綱昇進がありました。
真っ向勝負の正統派、稀勢の里は、それ故に何度も煮え湯を飲まされ、本人はもちろん、応援する側も幾度も残念な思いを抱かされましたが、昨年の春場所からの稀勢の里は人が変わったように、大きな壁を越えたかのように見受けられ、応援にも熱が入ったものでした。
神事として、国技としての相撲の原点に触れ、其処からこその芸術をテーマに、昨秋の「木村浩之展 角力国家ノ元気ヲ養フ」をギャルリさわらびにて開催しました。角聖常陸山のこの言葉をご案内状に記したのは、稀勢の里へのエールでもあったわけでしたが、今場所の千秋楽には常陸山の名を、舞の海さんもお話しされていました。
万感の想い。横綱もファンも。
勝負にこだわると同時に、勝負だけではない相撲道をこれからも見せていただきたいと思います。
日本建国の神であり、武の神、剣の神、そして相撲の神でもある鹿島神宮の神々も見守っていることでしょう。

芸術道の人、「東千賀展 動体の静止態、静止体の動態」は、2月3日まで。27日に一部展示替えをいたします。
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Posted at 21:55 | 日記 |
2016.12.25

鹿島

鹿島アントラーズの日本一決戦、そしてクラブ世界一決戦。とてもエキサイティングなゲームだったと同時に、彼らのひたむきなプレーに感動させられました。鹿島には武の神、剣の神たる鹿島神宮あり、地元の神々も常勝軍団アントラーズをずっと応援していることでしょう。個人的には地元のチームというアドバンテージはありますが、レアル・マドリー戦は日本代表として多くの日本人がエキサイトしたことでしょう。国際色豊かなマドリーに対して、殆ど日本人で固められたアントラーズの戦いぶりは世界を驚かせたようです。マドリーの威厳ゆえか、はたまたどれほどのマネーが動くのかは知りませんが、レッドカードを黙殺したジャッジに対しては、マドリーの地元からも大いに疑問が呈せられています。過密スケジュールの中、天皇杯も4強に入ったようです。がんばってほしいですね。
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Posted at 22:07 | 日記 |
2016.11.28

気魄と明澄さ

「櫻井陽司会通信(第二号)を拝受いたしました。佐伯祐三、(富岡)鉄斎の影響を受け、ひとすじに画業を歩まれた大人(うし)の人となりが伝わって参りました。”対象にぶつかって飛び散った血液のような絵”とありますが、デッサンの線一本に、刀で刻み込むような気魄と明澄さとが感じられます」(櫻井陽司会会員の方からのおたよりから)。
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Posted at 17:15 | 日記 |
2016.06.24

離脱か残留か

イギリスのEU離脱か残留かの国民投票。開票が進んでいますが、日本時間今朝の段階では残留派が数ポイントリードしていたものの、昼前には離脱派が僅差でリードとのことで、予断を許さない状況です。このたたかいは、理性派と感情派のたたかいともいえますが、理性に偏するのも感情に偏するのも道をあやまることになるのでしょう。法の支配という言葉がありますが、このようなときの判断には、このことをかんがえることがとても大切なことのように思います。法律ではなく、法。都知事が法律違反ではないと言って辞任を固辞しながら、最後は辞任に追い込まれたことも、理性に偏したことで、法に裁かれたという側面があるのではないでしょうか。芸術の世界に法など関係ないという方もいらっしゃるかも知れませんが、法とはその国の文化でもあり、歴史でもあり・・。離脱か残留か。幕末には鎖国か開国かということがありました。戦後教育では、鎖国や攘夷は偏狭、開国は開明といった風潮がありますが、そのような単純な問題ではありません。今回の国民投票は、現代という時代の転換点ともなり得るのかも知れません。私共の足下にも密接な関わりがあるでしょう。
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Posted at 12:30 | 日記 |
2016.05.19

5時間待ち

東京都美術館での若冲展は、平日の今日午前10時頃の時点で5時間待ち。連日体調不良を訴える方々がいるとのことです。一方で同じ都美館での団体展は閑散としていました。また、都美館と同じ上野公園にある国立西洋美術館でも、世界遺産登録見通しとなった昨日、長蛇の列が出来たとのことです。芸術と大衆、趣味と使命、権威と宣伝・・。きょうも暑くなりそうです。
築85年になる銀座の奥野ビルに戻ると、壁面のスクラッチタイルの陰影が、こころなしか深く感じられました。
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Posted at 13:21 | 日記 |
2015.10.10

スサノヲの怒り

弊廊にて展示をしています佐々木誠さんの木彫、スサノヲ像をはじめとした展覧会「スサノヲの到来」が、先日渋谷の松涛美術館を最後に終了しました。スサノヲは、和歌を最初に詠んだ芸術の神であり、天変地異の神であり、また荒ぶる神、怒れる神でもあります。昨今の世界戦争は、情報戦であり、歴史戦であると言われますが、政治的プロパガンダ・宣伝によるわが国への攻撃に対し、戦後日本はあまりにも脆弱でした。民族的本質を歪め蔑ろにすることは、その国の文化芸術の本質を見誤り、更には先人たちの遺産を切り捨て、子孫を裏切ることになりかねません。アマテラスの天岩屋戸籠りの原因をつくったスサノヲですが、それにより常闇となった世に神々は祭を行い、それは神楽となり、能の起源ともなりました。荒ぶる魂による反転、危機を脱する力。スサノヲ的公憤、怒りは、現代の私共にこそ必要です。スサノヲが退治したヤマタノヲロチの尾から出現した剣は、アマテラスに奉じられ、ヤマトタケルに伝わります。ヤマトタケルの歌は連歌の起源ともなります。剣は歌(詩・芸術)と共に在り続けるのです。
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Posted at 11:24 | 日記 |
2015.09.25

祭りの渦に

祭りの渦の中に在るとき、ふと祖先や死者達とともに在る感覚に襲われます。療養中の母に祭りの写真を見せたら、喜んでくれました。常陸國總社宮例大祭は、常陸國府だった石岡のおまつりで、四十万人の人出がある関東三大祭り。神輿の屋根紋は十六菊花紋で、皇室の十六八重菊を付けた神輿を有する神社は、日本に三社しかないそうです。様々な山車が目を引きますが、車上には鹿島の神たる武甕槌大神や日本武尊、仁徳天皇や楠正成、八幡太郎義家に静御前等々、國史を総覧するかのよう。祭りのために里帰りする人々も多く、皆いい顔をしていました。

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Posted at 14:29 | 日記 |
2015.09.16

油絵のオイル缶?

櫻井陽司会始動と共に、生誕100年記念展の企画や画集編纂のご案内をさせていただいていますが、お陰様で櫻井さんの作品情報も様々に集まっています。その中で、下図の作品があり、油絵のオイル缶だろうか、というお話を所蔵者の方からいただきましたが、もしお分かりになる方がいらっしゃいましたらお知らせいただけますと有難く思います。
→実物がございました。100年展会期中にご覧いただけます。

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Posted at 08:08 | 日記 |
2015.09.11

櫻井陽司会へのメール

櫻井陽司会が始動し、会員になられた方などからおたよりやメールをいただいています。有難うございます。ご承諾いただきましたので、こちらのメールをご紹介させていただきます。

「この度は櫻井陽司会の入会に際して、ご丁寧なお手紙をありがとうございました。以前、そちらのギャルリで偶然、櫻井陽司の作品と出逢い、命の力強さの核のような物に触れた感覚を覚え心が震え、身体が震えたのを今も忘れてません。作品の持つ力をしみじみと感じました。置いてあった画集を見て…涙が溢れ出しました。感動をありがとうございました。また一人でも多くの方と感動を分かち合うことができたらいいなと、櫻井陽司の作品をこの先の人々にもキチンと残せたら…それが出逢った私たちの責任では…と思い入会の申込みをさせて頂きました。今後とも宜しくお願い致します。」
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Posted at 18:45 | 日記 |