2013.05.27

御礼 「櫻井陽司展/櫻井陽司會記念 SAKURAI YŌSHI RETROSPECTIVE 2013」

多くの皆様のご来廊、誠にありがとうございました。
山形から、福島から、愛知、岡山、愛媛から、そして台湾から・・。遠方から駆けつけてくださった方々、何度か繰り返しご来廊いただいた方々、ご来廊いただいた全ての方々、会期中にはどうしてもうかがえないとご連絡いただいた方々、櫻井陽司さんを応援していただいている全ての皆様に御礼申し上げます。

「櫻井陽司會記念」という、一箇月(4/25-5/25)にわたる特別の展覧会となりました。陽司さんのご子息で昨年五月に逝去された研(みがく)さんの櫻井藝術に対する強い思いが、「櫻井陽司會」を遺されました。
東京芸術劇場では「心のアート展」(4/24-4/29)が開催され、櫻井さんの作品が特別展示されました。このためにコレクターの方々にもご協力いただき、都内や愛知県からも貴重な作品をお送り頂きました。
ギャルリさわらびでは、展示空間が広がり、油彩画十七点、デッサン十二点の展示、戦前や戦後すぐ頃の貴重な油彩画の特別展示、デッサン「眠れる母と子」の資料展示、櫻井さんのアトリエの床の復元展示、櫻井さんが使用していたパレットと絵の具、コンテ、それに肖像写真、その他資料等を展示しました。
アトリエの床は、アトリエ取り壊し直前に櫻井さんと懇意だった大工さんに切り取っていただきました。絵の具跡と共に、櫻井さんが座って描いていた場所が丸くくっきりと分かり、櫻井さんが其処に座っているかのように思えました。その横に置いたイーゼルも絵の具に染まっていました。

「九十以上生きて、線一本引いて死のう」。
此処には、覚悟があります。「目茶苦茶にまっしぐらに勉強し」、何かにおもねることなく、線一本のために「生」を全うしようとする覚悟があります。

昨年、急遽取り壊しが決まったアトリエ内は、アフリカの仮面や彫刻等々、櫻井さんの思いの詰まったもの達であふれていました。これらを守り、そしてこれからも櫻井さんの生き方に出来る限り沿えるかたちで櫻井さんを顕彰していくため、私共も覚悟をもってやっていかねばならない。その決意を新たにさせていただいた展覧会ともなりました。
ご縁がご縁を呼び、ほんとうによいご縁をいただき、有り難いことと思っています。これからもどうぞ宜しくお願い申し上げます。

「藝術は趣味の問題ではない」。
櫻井さんが「目茶苦茶にまっしぐらに勉強し」た一人、彫刻家のアルベルト・ジャコメッティの言葉です。
この言葉の意味を、櫻井さんの描く一本の線のかがやきが、教えてくれているようです。

皆様どうぞお元気で、そしてまたお会いできます折を楽しみにしております。

平成二十五年五月二十七日 廊主


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