2017.09.26

神谷ふじ子展

2017年10月30日(月)~11月5日(日)
11:00~18:00 最終日は17:00まで

「進歩」というものが我々から「死」を遠ざけ、同時に「生」の灯に影を落としていないだろうか。むしろ、すぐ隣にある「死」と親しかった我々の「生」はかがやき、そこから生まれた美がかがやいていた。神谷ふじ子の彫刻におけるうつろいゆく時、或いは「死」たる銅板の腐蝕、緑青の重なりは、七宝焼という「生」の片影と一体となり、あらわれたフォルムの魂鎮めをしている。魂を振い起こす「たまふり」のために捧げられつつ。ミケランジェロ最晩年の作「ロンダニーニのピエタ」に神谷は深い啓示を受け、その未完の永遠性を日本人としての自然観と共振させることで、非時間への端緒を開こうとする。生きるゆえの「死」への想い、よみがえり・・。彫刻家は「いのち」に殉じようとしている。