2014.04.19

わたしは美のために死んだ

先の個展にて大きな刺激を受けたと仰る方から、ご丁寧なお手紙をいただきました。とても有難く拝見しました。其の中に、詩人のエミリー・ディキンスンのことと、「今ここにはない声」という言葉が記されていました。
私自身、お手紙に刺激を受けつつ、エミリー・ディキンスンのこの詩を此処に残しておきたいと思います。
廊主


わたしは美のために死んだ
(I died for beauty, but was scarce)

  わたしは美のために死んだ
  そして墓に横たわるや否や
  真実のために死んだ人が
  隣りの部屋に横たえられた

  どうして死んだかとその人は訊ねた
  美のためよとわたしは答えた
  僕は真実のためさとその人はいった
  ふたつは同じもの 僕らは兄妹さと

  そして夜に出会った親戚のように
  私たちは壁を隔てて話し込んだ
  苔が私たちの唇にせまり
  私たちの名前を覆ってしまうまで


  I died for beauty, but was scarce
  Adjusted in the tomb,
  When one who died for truth was lain
  In an adjoining room.

  He questioned softly why I failed?
  "For beauty," I replied.
  "And I for truth,--the two are one;
  We brethren are," he said.

  And so, as kinsmen met a night,
  We talked between the rooms,
  Until the moss had reached our lips,
  And covered up our names.