2009.02.15

ピカソはアフリカのマスクを発見したが・・

ピカソにはたしかにすぐれた才能があるが、彼のつくるものはオブジェ以外のものではない。ピカソアフリカマスクを発見したが、それは彼がもともとマスクの世界、つまりオブジェの世界にいたからだ。アフリカマスクや人形には極めて見事なものがあるが、しかしそれはそれだけのもので、いわば停止している。一つのものがさらに発展して行くということがない。ピカソの絵も同様だ、だからピカソは一つの仕事を追及し発展させることができず、次々と仕事を変えて行くのだ。」
(アルベルト・ジャコメッティ/矢内原伊作『ジャコメッティとともに』239)

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芭蕉の云う「不易流行」。不変と変化何れに偏してもいけない・・。不変は風雅。そして新しい境地は、滞りなく、さらさらとあらわれる・・。停止・停滞は水澱みマンネリであり発展なく、それを脱することがピカソの仕事のあらわれとなった。しかしそこに、「歴史」はあるだろうか。

木のもとに 汁も膾(なます)も 桜かな  芭蕉
〔木の下に相会しての花見の宴。汁も膾も落花の花片にうずもれてしまった〕